2021年4月22日発売
2022年本屋大賞ノミネート
第165回直木賞候補作
キノベス!2022 第4位
あらすじ
ままならない現実を抱えて生きる人たちの
6つの物語。
夫婦円満を装う主婦と
家庭に恵まれない少年。
秘密を抱えて出戻ってきた姉と
再び暮らす高校生の弟。
初孫の誕生に喜ぶ祖母と娘家族。
人知れず手紙を交わし続ける男と女。
向き合えなかった父と子。
大切なことを言えないまま別れてしまった
高校時代の先輩と後輩。
誰かの悲しみに寄り添いながら
愛おしい喜怒哀楽を描き尽くす連作集。
(帯より)
感想
こんにちは。月子です。
今回ご紹介させて頂く本は
一穂ミチさん著作の『スモールワールズ』です。
まるで宝石箱のような
輝きを放つ短編集でした。
蓋を開けると
テイストの違う色とりどりの
宝石が入っているかのようです_。
ゾクリと
背筋が凍りつくような物語が
あるかと思えば
感動でじんわりと
心温まる物語もあり
その多彩さに驚かされます。
そして短編なのに
物語の一つ一つが
濃密でとても深いのです。
とても引き込まれるのです。
かのトルストイが
心の数だけ愛の形があると
言ったそうだけれど
この本はまさに
家族というスモールワールドで起こる
さまざまな愛の形を描いています。
いずれも心に残り
6編全てに惚れ惚れとさせられ
その見事さに圧倒されてしまいました。
一話一話を慈しみながら味わいたい
素敵な一冊です_。
よろしければ
あなたも是非手に取ってみてくださいね。
そして素晴らしい読書の時間をお過ごしください。
おしまい。
✰⋆。:゚・☽:゚・⋆。✰⋆。:゚・☽:゚・⋆。✰⋆。:゚・
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著者紹介
一穂ミチ(いちほ・みち)
2008年『雪よ林檎の香のごとく』でデビュー。
劇場版アニメ化もされ話題の
『イエスかノーか半分か』など著者多数。
BL作品を中心に発表している
【著者メッセージ】
夕方、街が暗くなると
家々の明かりを眺めてしまいます。
あの、無名の窓の内側には
どんな人たちが何を思って
暮らしているんだろう?
歩きながら、電車に揺られながら
考えずにはいられない。
この物語は、そんなわたしが見た
まぼろしの光です。
でも、どこかにあるかもしれない光です。
(ソース:スモールワールズ公式サイト講談社)