『夜市』恒川光太郎/おすすめ本!感想あらすじ

第12回日本ホラー小説大賞受賞作
第134回直木賞の候補作

発行日、2005年10月25日
発行元、角川書店

「風の古道」も併録

目次

感想

こんにちは。月子です。
今回ご紹介させて頂く本は
恒川光太郎さんの
『夜市』です。

日本ホラー小説大賞受賞作ですが

ホラーというよりも、
ダークファンタジーという印象でした。

ホラーが苦手な方でも楽しく読めると思います。

この物語は
日本の恐ろしい民話のような
和のファンタジー。

まるで絵巻物に迷い込んだような
ひんやりと静謐な世界が

行間から立ち昇り
形作られています。

ノスタルジックで幻想的、
ダークで怪しい、危険な香り

その全てが魅力的な世界で
した。

描写も秀逸で
情景が鮮やかに浮かんできます。

わたしは、その抒情的な美しさに
想像力を掻き立てられながら、
不思議な世界を歩いてゆきました_。

そして、怖さだけではなく
物悲しさを湛えたストーリーと
思いもよらない驚嘆のストーリー展開に
すっかり心を奪われました。

回りくどくない
淡々と無駄の無い文章にもまた、
いっそう心惹かれます。

なんて素敵な物語でしょう……。

読後には興奮が冷めやらず
恒川光太郎さんの他の作品を、あれこれと
思わず購入してしまいました。笑

「この物語の展開に、
仰天と畏怖の思いを感じない
物書きは一人も居ない」
(高橋克彦)

「その完成度に舌を巻いた」(林真理子)

著名な作家さんのコメントを見ても
この作品の見事さを改めて感じます。

これからも何度も読みたいと思わせてくれる
傑作の一冊です。

なお、本作に併録されている
書き下ろしのもう一つの中短編
『風の古道』も
とても素晴らしかったです。

よろしければ
あなたも是非
手に取ってみてくださいね。

ご一緒に
読書という
至福の世界へ旅しましょう。

おしまい。

✰⋆。:゚・☽:゚・⋆。✰⋆。:゚・☽:゚・⋆。✰⋆。:゚・

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あらすじ

大学生のいずみは
高校で同級生だった裕司に誘われ
夜市へと出かける。

道中で話を聞くと
裕司は小さい頃に夜市を訪れており
それが今夜も開かれることを
学校蝙蝠からきいたという。

一旦は呆れて帰ろうとする
いずみだったが
公園の奥にある森で
夜市は本当に開かれていた。

黄泉の河原の石
なんでも斬れる剣
老化が早く進む薬……
それらを売っているのは
永久放浪者に一つ目ゴリラ
のっぺらぼう。

いずみは帰ろうとするものの
裕司ともども道に迷ってしまった。

いくつもの出店で帰り道を尋ねるが
「何か取引をしない限り
夜市から帰ることはできない」
という答えが返ってくる。

帰る手段を考えるため
以前裕司が訪れたときの話を
聞こうとするいずみに

裕司は実は全財産である72万円を
持参してきており
ある欲しいものを手に入れるために
この夜市を訪れたのだと告白する。

(ソース: ウィキペディア)

著者紹介

恒川 光太郎(つねかわ こうたろう)1973年8月18日生まれ。
日本の小説家・ホラー作家。

東京都武蔵野市出身。
大東文化大学経済学部卒業。

29歳の頃に沖縄県に移住し
塾の講師をしながら書いた
「夜市」で第12回(2005年)
日本ホラー小説大賞を受賞。

選評で高橋克彦に
「発想の転換」の才能を
持つ人物だと評された。

受賞作と書き下ろしの「風の古道」を
併録した『夜市』で
小説家デビューを果たした。

「風の古道」は
ネモト摂(木根ヲサムの別名義)
により漫画化され
2006年週刊ヤングサンデーに
全5話で短期連載された。

その後、2007年より
同誌にて再び木根ヲサムの
手によって連載漫画化、
世界観や一部の登場人物を
引き継いだ作品として
「まつろはぬもの〜鬼の渡る古道〜」と
改題し、単行本全6巻が
刊行された。

漫画版「風の古道」は
「まつろはぬもの」
単行本第5巻に
収録されている。

「夜市」は奈々巻かなこにより
漫画化され
『ミステリーボニータ』(秋田書店)
2018年7月号から連載された。

単行本は2018年11月16日に刊行された。

2014年、『金色機械』で
第67回日本推理作家協会賞
(長編および連作短編集部門)受賞。

幻想的で精妙な作風を得意としている。

(ソース: ウィキペディア)

受賞歴

・2005年 – 「夜市」
第12回日本ホラー小説大賞受賞。

第134回直木賞候補。

・2006年 – 『雷の季節の終わりに』
第20回山本周五郎賞候補。

・2007年 – 『秋の牢獄』
第29回吉川英治文学新人賞候補。

・2008年 – 『草祭』
第22回山本周五郎賞候補。

・2011年 – 『金色の獣、彼方に向かう』
第25回山本周五郎賞候補。

・2014年 – 『金色機械』
第35回吉川英治文学新人賞候補。

第67回日本推理作家協会賞(長編および連作短編集部門)受賞。

・2018年 – 『滅びの園』
第9回山田風太郎賞候補。

(ソース: ウィキペディア)

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