『汝、星のごとく』凪良ゆう/おすすめ本!感想あらすじ

その愛は、あまりにも切ない。

正しさに縛られ、愛に呪われ、
それでもわたしたちは生きていく。
本屋大賞受賞作。
心の奥深くに響く最高傑作。

目次

感想

こんにちは。月子です。
今回ご紹介させて頂く本は
2023年 本屋大賞を受賞した
凪良ゆうさん著作の
『汝、星のごとく』です。


この物語は、とても切ないけれど、
美しい光が胸にともるような
素晴らしい傑作でした。

「眠る前に少し読もう〜♪」
などと考えたのは非常に甘かった。
すぐに引き込まれて
夢中で一気に読んでしまいました。
おかげで寝不足になりました。
それくらい吸引力のある小説です。

恋愛を軸にした物語ではありますが
ヤングケアラー、自立、同性愛など
多様な社会問題もテーマになっています。

毒親の、身勝手な生き方に振り回されても、
親を見捨てることができない
主人公の二人。
二人の欠落した心の葛藤や苦悩が
丁寧に繊細に描かれ
孤独や人生の意味について
考えさせられました。

そして主人公が暮らしている
島のあちこちで交わされる噂話や悪口。
娯楽の少ない島では
リアル・エンタテインメントなのでしょうか……。

噂好きな人や毒親にイライラ!
キーッ!と怒り心頭に発しながら読みました。笑

そんな中セリフの数々が
すとんと腑に落ち
心に響きました。

『自分の人生を生きることを
他の誰かに許されたいの?』(本文より)

『まともな人間なんてものは幻想だ。
俺たちは自らを生きるしかない。』(本文より)


心に刻みたい素敵な言葉だと思います。

そして、噂話や陰口からは遠く離れて
「あなたも素敵わたしも素敵」の精神を
忘れずにいたいなぁ……。
改めてそう考えました。

✰⋆。:゚・☽:゚・⋆。✰⋆。:゚・☽:゚・⋆✰⋆。:゚・

やがて物語は
愛と絶望が交錯しながらも
希望の光も差し込みます。

ネタバレ防止で書けませんが……。

悲しいだけでは終わらせない
この作品が私はとても好きです。
この物語が残してくれた光に
私は胸を打たれました。

主人公が見上げる、光る星ひとつ。
まるで同じ星が
私の心の中にもあるような……
そんな気持ちになりました。

主人公の涙が静かな雨のように頬を濡らした時
切なくて、愛しくて
わたしも静かに泣きました。

深い感動の余韻で包まれる素晴らしい読後感でした。

切なくも、凛と輝く光を
心にともしてくれる
見事な一冊です。

よろしければ
あなたも是非
この本を
手に取ってみてくださいね。

素敵な
読書の時間を
お過ごしください。

おしまい。

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あらすじ

ーーわたしは愛する男のために人生を誤りたい。

風光明媚な瀬戸内の島に育った高校生の暁海(あきみ)と、

自由奔放な母の恋愛に振り回され島に転校してきた櫂(かい)。
ともに心に孤独と欠落を抱えた二人は、

惹かれ合い、すれ違い、そして成長していく。

生きることの自由さと不自由さを描き続けてきた著者が紡ぐ、

ひとつではない愛の物語。

ーーまともな人間なんてものは幻想だ。俺たちは自らを生きるしかない。

(ソース: 講談社BOOK倛楽部)

著者紹介

【風良ゆう(なぎら・ゆう)】
京都市在住。2007年に初著書が刊行され本格的にデビュー。BL
ジャンルでの代表作に連続TVドラマ化や映画化された「美しい彼」シリーズなど多数。

17年に『神さまのビオトープ』(講談社タイガ)を刊行し高い支持を得る。

19年に『流浪の月』と
『わたしの美しい庭』を刊行。

20年『流浪の月』で本屋大賞を受賞。

同作は22年5月に実写映画が公開された。

20年刊行の『滅びの前のシャングリラ』で2年連続本屋大賞ノミネート。
本書は、第168回直木賞候補、第44回吉川英治文学新人賞候補、

2022王様のブランチBOOK大賞、キノベス!2023第1位、

そして23年、2度目となる本屋大賞受賞作に選ばれた。

(ソース: 講談社BOOK倛楽部)

受賞歴

(汝星のごとく)

☆2023年本屋大賞受賞作☆
【第168回直木賞候補作】
【第44回吉川英治文学新人賞候補作】
【2022王様のブランチBOOK大賞】
【キノベス!2023 第1位】
【第10回高校生直木賞候補作】

【ダ・ヴィンチ BOOK OF THE YEAR 2022 第3位】
【今月の絶対はずさない! プラチナ本 選出(「ダ・ヴィンチ」12月号)】
【第2回 本屋が選ぶ大人の恋愛小説大賞 ノミネート】
【未来屋小説大賞 第2位】
【ミヤボン2022 大賞受賞】
【Apple Books 2022年 今年のベストブック(フィクション部門)】

(ソース: 講談社BOOK倛楽部)

・2019年 – 『流浪の月』で第17回キノベス!第7位
・2020年 – 『流浪の月』で第41回吉川英治文学新人賞候補
・2020年 – 『流浪の月』で第17回本屋大賞を受賞
・2020年 – 『わたしの美しい庭』で第11回山田風太郎賞候補

(ソース: ウィキペディア)

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