『つむじ風食堂の夜』吉田篤弘/おすすめ本!感想あらすじ

映画化:2009年11月公開
出版社 ‏ : ‎ 筑摩書房
発売日 ‏ : ‎ 2002/12/1
単行本 ‏ : ‎ 158ページ

目次

感想

こんにちは。月子です。
今回ご紹介させて頂く本は
吉田篤弘さん著作の
『つむじ風食堂の夜』です。

十字路の角にポツンとある
つむじ風食堂。
主人公が越してきてから
ずっとそのようにしてあり
今もそのようにしてある。
マスターは無口で
さかしまに、居並ぶ客人たちは
皆、押しなべて饒舌なお店__。

読んでいる間
私も常連さんに混ざり
カウンターにのんびりと座っているような……
そんな気持ちになりました。
時間がゆったりと静かに流れ
心がほうっと深呼吸するように
ほどけてゆく物語です。

そして、なんと言いましても
吉田篤弘さんの
文章に心惹かれました。

行間からまるで良い香りが
立ち上っているかのように
良い心地になるのです。
何とも好きです。
センスに感嘆です!

ストーリーはどこか幻想的で大人の童話のようです。

ユーモアもあり時々クスッと笑えます。

また、作品全体を包んでいる
懐かしくノスタルジックな世界観には
胸がキュンと
切なくなりました。

懐かしくて
少し切ない
優しい優しい物語でした__。

この小説は「月舟町」を舞台にした作品で、月舟町シリーズの第1作目になります。

すっかり魅了されてしまったので
「月舟町三部作」とよばれている他の作品も読みたいです。

第2作目『それからはスープのことばかり考えて暮らした』

第3作目『レインコートを着た犬』

どちらもとても人気のある作品です。

三部作の他にも番外編として
『つむじ風食堂と僕』という作品もあります。

読み終わったばかりですが、
また月舟町に行けると思うと、
安らぎが心に宿ります。
顔がにんまりと綻びます。

さらりとした物語なのに
なんという力を持っているのでしょうか。
「吉田篤弘ワールド」お見事です。

よろしければ
あなたも是非
この本を
手に取り
月舟町を訪れてみてくださいね。

素敵な
読書の時間を
お過ごしください。

おしまい。

あらすじ

「BOOK」データベースより)
食堂は、十字路の角に
ぽつんとひとつ灯をともしていた。
私がこの町に越してきてからずっと
そのようにしてあり、
今もそのようにしてある。
十字路には、東西南北あちらこちらから
風が吹きつのるので、
いつでも、つむじ風がひとつ、
くるりと廻っていた。
くるりと廻って、
都会の隅に吹きだまる砂粒を舞い上げ、
そいつをまた、鋭くはじき返すようにして
食堂の暖簾がはためいていた。
暖簾に名はない。

舞台は懐かしい町「月舟町」。
クラフト・エヴィング商会の
物語作家による書き下ろし小説。

内容(「MARC」データベースより)
それは、笑いのこぼれる夜。
食堂は、十字路の角にぽつんと
ひとつ灯をともしていた-。
舞台は懐かしい町「月舟町」。
エヴィング商会物語作家による、
書き下ろし小説。

著者紹介

吉田 篤弘(よしだ あつひろ
1962年5月4日)は、
東京都出身の作家。
妻の吉田浩美との共同名義
クラフト・エヴィング商會としても活動し、著作およびデザインの仕事をしている。

2001年、
クラフト・エヴィング商會の仕事として
『稲垣足穂全集』
『らくだこぶ書房21世紀古書目録』により
第32回講談社出版文化賞ブックデザイン賞を受賞。
2000年代からは
単独名義の著作を多数発表し、
2009年に 『つむじ風食堂の夜』が
映画化されている。

(ソース: ウィキペディア)

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