『雪国』川端康成/おすすめ本!感想あらすじ

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感想

こんにちは。月子です。
今回ご紹介させて頂く本は
川端康成さん著作の
『雪国』です。

あの有名な一文から物語は
始まりを告げます。
“国境の長いトンネルを抜けると
雪国だった。“
ん!?
“そこは“は元々無かったのね!と
冒頭から気が散ってしまいましたが(笑)
すぐにこの哀しく美しい物語に
私は夢中になりました。

冷たく、冷え冷えとした
物語の侘しさと、
雪国の美しさが
繊細に著者の眼差しで綴られています。
まるで“哀しき歌“のような
作品でした。

川端氏の、
余分なものを削り
説明もいっさいしない
引き算の美学が、この物語を
よりいっそう深く美しいものに
していると思います。
根底を流れる孤独と美に
魔法をかけられたように
魅了されました。

主人公、島村の心の中には
深い夜の底のように
孤独が広がっていて
愛そのものを
否定しているかのように
感じられます。

彼は深淵なる闇を秘め
一方で性と
自然や女性の美しさに
惹きつけられているのだと思います。

ところで、川端氏の
壮絶な生い立ちにも
恥ずかしながら今更ですが
衝撃を受けました。

川端氏は中学生の頃には、
祖父母、父母、姉、
家族全員を病気で亡くしています。

孤児になった彼は
中学校の寄宿舎に入り、
初めての恋をします。
2つ下の少年と寝床で
抱擁し眠るなどの、
同性愛的な恋慕を抱きます。

『〈私はこの愛に温められ、
清められ、救はれたのであつた。
清野はこの世のものとも思へぬ
純真な少年であつた。
それから五十歳まで
私はこのやうな愛に
出合つたことはなかつたやうである。
川端康成「独影自命〉と
語っている。(ソース:ウィキペディア)』

私は衝撃も受けましたが
『雪国』を読んで
何故か不思議と
何かが腑にも落ちました。

『雪国』その美の記憶__。
著者が語りかける
魔法に酔いしれ
すっかり心を奪われます。

これから歳を重ねて
何度も再読してゆきたい
大切な作品になりました。

よろしければ
あなたも是非
この本を
手に取ってみてくださいね。

素敵な
読書の時間を
お過ごしください。

おしまい。

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あらすじ

親譲りの財産で、
きままな生活を送る島村は、
雪深い温泉町で芸者駒子と出会う。
許婚者の療養費を作るため
芸者になったという、駒子の
一途な生き方に惹かれながらも、
島村はゆきずりの愛以上の
つながりを持とうとしない――。
冷たいほどにすんだ島村の
心の鏡に映される
駒子の烈しい情熱を、
哀しくも美しく描く。
ノーベル賞作家の美質が、
完全な開花を見せた不朽の名作。
(ソース:Amazon)

著者紹介

川端 康成 (かわばた やすなり)

1899年〈明治32年〉6月14日 –
1972年〈昭和47年〉4月16日)

日本の小説家・文芸評論家。
日本芸術院会員、文化功労者、
文化勲章受章者。
1968年に日本人初の
ノーベル文学賞を受賞した。
位階・勲等は正三位・勲一等。
大正から昭和の戦前・戦後にかけて
活躍した近現代日本文学を
代表する作家の一人である。
(ソース:ウィキペディア)

大阪の開業医の長男として生まれたが、
肉親と相次いで死別し、
天涯孤独の少年期を送った。
大正13年、東大国文科卒。
在学中より、新進作家として注目をされた。昭和43年、日本人初の
ノーベル文学賞受賞。
4年後、72歳でガス自殺を遂げた。
(ソース:Amazon)

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