『六人の嘘つきな大学生』浅倉秋成/おすすめ本!感想あらすじ

感想

こんにちは。 月子です。
今回ご紹介させて頂く本は
浅倉秋成さん著作の『六人の嘘つきな大学生』です。

就活を舞台にしたミステリーです。
とても秀逸なミステリーで気持ち良いくらいに
何度も騙されてしまいました。

人物描写が巧みで
ページを捲る度に六人の印象は
変わってゆきます。

それはまさに人間を表現しているなぁ…と
唸らされました。

そして…ただのミステリーと言う勿れ。
奥深いテーマが隠されていたのです。

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”地球から見えている月は表面だけ。
月の裏側は地球からは絶対に見えない”
(本文より)

この言葉を突きつけられ、人の裏側を考え始めると
読み手の心の中には、急に不穏な風が吹き始めますよね…。

私もまるで迷子のように
迷路に入り込んでしまいました。

そもそも人には何面あるのでしょうか?

表と裏、二重人格という言葉があるけれど…
たった二面しかない人などいないでしょう。

もっと言えば対面する相手ごとに
人は変化しているはずです…。

家族、親戚、友人、先輩、同僚、後輩など
立ち位置で変化するのはもちろん
一人一人に対しても変化してゆきます。

誰に対しても全く同じです
という人はまずいないでしょう。

そして誰もが、昨日の自分と今日の自分さえ
全く同じとは言いきれないのかもしれません_。

読みながら人の複雑さを
あれやこれや
考えれば考えるほど
私は出口が見えなくなってしまいました。

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この物語の真骨頂は

そんな霧のかかった
迷路にいる私を

光の射す出口へと
連れ出してくれることでした_。

なんだかとっても腑に落ちる
素敵な答えを差し出してくれたのです!

私の迷路の出口に光を燦々と当てて

不穏な風も思い切り遠くへ
吹き飛ばしてくれた本作_。

なんて素晴らしい。

そして、出会えてほんとに良かった…と
胸が震えてしまうほど
衝撃を受けました。

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_人を信じるとはどういうことか_

人を見る目が広く優しく
根本的に変わる予感がします_。

(本当は、そのことこそ
書きたかったのですが
ネタバレするので書けません。( ;∀;))

読まないと損です!
と言いたくなってしまうほど
巡り会えて良かった一冊になりました。

よろしければあなたも是非
手に取ってみてくださいね。

ご一緒に読書という
至福の世界へ旅しましょう。

おしまい。

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あらすじ

「犯人」が死んだ時、すべての動機が明かされる――新世代の青春ミステリ!

成長著しいIT企業「スピラリンクス」が初めて行う新卒採用。
最終選考に残った六人の就活生に与えられた課題は
一カ月後までにチームを作り上げディスカッションをするというものだった。

全員で内定を得るため
波多野祥吾は五人の学生と交流を深めていくが
本番直前に課題の変更が通達される。
それは、「六人の中から一人の内定者を決める」こと。
仲間だったはずの六人は、
ひとつの席を奪い合うライバルになった。

内定を賭けた議論が進む中、六通の封筒が発見される。
個人名が書かれた封筒を空けると「●●は人殺し」だという告発文が入っていた。

彼ら六人の嘘と罪とは。そして「犯人」の目的とは――。

『教室が、ひとりになるまで』でミステリ界の話題をさらった浅倉秋成が仕掛ける、究極の心理戦。
(ソース:KADOKAWA)

著者紹介

著者 浅倉 秋成(あさくら あきなり)
1989年 生まれ-関東在住。

大学卒業後、印刷会社の営業マンを経て、2012年12月、第13回講談社BOX新人賞“Powers”で、
Powersを受賞した長編『ノワール・レヴナント』でデビュー。

2019年に刊行した『教室が、ひとりになるまで』で第20回本格ミステリ大賞と、
第73回日本推理作家協会賞長編および連作短編集部門にWノミネート。

その他の著書に『フラッガーの方程式』
『失恋の準備をお願いします』
『九度目の十八歳を迎えた君と』など。

現在、「ジャンプSQ.」にて原作をつとめる「ショーハショーテン!」(漫画:小畑健)を連載中。
(ソース:カドブン)

173cm、66kg、A型。

千葉ロッテマリーンズのファン。

浅倉冬至名義でも活動を行っていたことを自身のTwitterで発言している。
(ソース:ウィキペディア)

【著者コメント】

この人ってどんなヤツなの?

たぶん、そういう小説です。
一生懸命書きました。

あなたも、私も、どういうヤツなんでしょうね。

六人の嘘つきな大学生   浅倉秋成
(ソース:カドブン〈KADOKAWA文藝WEBマガジン〉)

受賞・候補歴

2012年 – 第13回講談社BOX新人賞”Powers”受賞(『ノワール・レヴナント』)
2020年 – 第20回本格ミステリ大賞小説部門候補(『教室が、ひとりになるまで』)
2020年 – 第73回日本推理作家協会賞長編及び連作短編集部門候補(『教室が、ひとりになるまで』)
2021年 – 第12回山田風太郎賞候補(『六人の嘘つきな大学生』)
2021年 – ブランチBOOK大賞2021大賞(『六人の嘘つきな大学生』)
2022年 – 第43回吉川英治文学新人賞候補(『六人の嘘つきな大学生』)
2022年 – 第19回本屋大賞第5位(『六人の嘘つきな大学生』)
2022年 – 第22回本格ミステリ大賞小説部門候補(『六人の嘘つきな大学生』)
(ソース:ウィキペディア)

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