出版社:河出書房新社
発売日:2022/9/10
単行本:144ページ
感想
こんにちは。月子です。
今回ご紹介させて頂く本は
詩:池澤夏樹
木版画:ヨルク・シュマイサーの
古事記の詩画集
『満天の感情』です。
ふらりと本屋に立ち寄り、
久々に…数年ぶりに?
表紙買いをしました。
版画家ヨルク・シュマイサーの
荒々しくも不思議な魅力に満ちた
表紙絵と、
帯に書いてある池澤夏樹さんの
詩の断片……
“湧く
時の外
たゆたう
満天
行きに行く処
ありとあるは
己“
(帯より)
この詩の断片に
すうっと心が引き寄せられて
しまったのです。
なんだか…神々の息吹を感じました。
そして表紙買い、大成功でした^ ^
『満天の感情』は、いにしえから
新たな命を吹き込んだかのような
作品でした。
語られる神々と英雄たちの物語が
池澤さんによって
詩として紡ぎ出され
彼らの内面の葛藤や喜び、
悲しみが
詩のリズムに乗って
心に届きます。
いやぁ〜実に良いです^ ^
神話の英雄たちが
ひとりの人間として感じられる瞬間、
物語は一層深い意味を
持ちます。
アマテラスの涙、スサノオの怒り
ツクヨミの静寂。
愛と裏切り。
それらが詩の中で息づき
心に響き渡りました。
一方
ヨルクの版画は詩の世界を彩り
力強く、荒々しく、時にユーモラスで、
生命力に溢れています。
詩との融合によって
一層の魅力を放っています。
池澤さんの後書きで知ったのですが
ヨルクにとって古事記のシリーズは
若い時の習作だったそうです。
その後のヨルクの版画集を鑑賞しましたが
(ヨルク・シュマイサー 終わりなき旅)
古事記のシリーズとは全く違う印象に驚きました。
こちらもおすすめです!
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『満天の感情』この詩画集は
古事記に興味を持つ人だけではなく
美しい言葉と芸術を愛する
全ての人々にとって
心に響く贈り物になると思います。
少なくとも私の心には刻まれました。
そしてこれからも私の中で
輝き続けることでしょう。
よろしければ
あなたも是非
この本を
手に取ってみてくださいね。
素敵な
読書の時間を
お過ごしください。
おしまい。
内容紹介
混沌と秩序、死と生命、
愛と裏切り一一
詩人池澤夏樹と
版画家ヨルク・シュマイサ一、
世界を旅してきた二人が
『古事記』の世界を歌い、描く。
自由とイマジネーションに満ちた詩画集。
(ソース:Amazon )
著者紹介
池澤夏樹(いけざわ・なつき)
1945年北海道生まれ。作家、詩人。
著書に『スティル・ライフ』(芥川賞)、
『マシアス・ギリの失脚』『花を運ぶ妹』
『静かな大地』など。
訳書に『カヴァフィス全詩』など。
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ヨルク・シュマイサー
1942年ポメラニア
(現ポーランド、スウプスク)生まれ。
版画家。
京都市立芸術大学教授。
2012年、オーストラリアで近去。
2018-19年、回顧展
「ヨルク・シュマイサー終わりなき旅」が
開かれた。
(ソース:Amazon )
受賞歴
池澤夏樹
1987年 – 中央公論新人賞(「スティル・ライフ」 )
1988年 – 芥川龍之介賞(「スティル・ライフ」)
1992年 – 小学館文学賞(『南の島のティオ』)
1993年 – 読売文学賞 随筆・紀行賞
(『母なる自然のおっぱい』)
1993年 – 谷崎潤一郎賞
(『マシアス・ギリの失脚』)
1994年 – 伊藤整文学賞(『楽しい終末』)
1996年 – JTB出版文化賞(『ハワイイ紀行』)
2000年 – 毎日出版文化賞 文学・芸術部門(『花を運ぶ妹』)
2001年 – 芸術選奨文部科学大臣賞(『すばらしい新世界』)
2003年 – 宮沢賢治賞(『言葉の流星群』)、
司馬遼太郎賞(『イラクの小さな橋を渡って』『憲法なんて知らないよ』『静かな大地』などの著作活動全般)
2004年 – 親鸞賞
(『世界文学を読みほどく』『静かな大地』)
2005年 – 桑原武夫学芸賞(『パレオマニア』)
2007年 – 紫綬褒章
2010年 – 毎日出版文化賞 企画部門(河出書房新社『世界文学全集』の編纂)
2011年 – 朝日賞(2010年度)
2020年 – 毎日出版文化賞 企画部門
(河出書房新社『日本文学全集』の編纂)
2021年 – フランス芸術文化勲章オフィシエ
2023年 – 早稲田大学坪内逍遥大賞
(ソース:ウィキペディア)