『ナチュラルボーンチキン』金原ひとみ/おすすめ本!感想あらすじ

感想

ついに生き方の地図とも言える
小説に出会ってしまった。

オーディブルで
聴く読書をしたけれど
この物語にハートを
撃ち抜かれたわたしは、
紙の本まで購入してしまった。
それほど素敵な小説だった。

主人公、浜野文乃は
ルーティンを愛する45歳、事務職。
日々、仕事と動画とご飯という
ルーティン人生を過ごしている。

毎日同じ時間に出勤退勤し
毎日同じようなご飯と
動画を詰め込み
十二時から一時までの
間に眠りにつき
朝五時から六時までの
間に目覚める、
という一日一日を繰り返す以外に、
あり様がないのだ。
(本文より)

ここまで何もない生活を
送っていると、たまに体調を
崩した時などが軽い
エンターテインメントになる。
薬を飲んだり病院や調剤薬局に
行ったりすることは、
ちょっとした非日常だからだ。
それくらい私の生活には
VOD以外のエンターテインメントがない。
(本文より)

こんなにも頑なに
ルーティン人生を
送っていた彼女だったが
個性豊かな登場人物たちとの
出会いにより
変化してゆくのだった……。

✰⋆。:゚・☽:゚・⋆。✰⋆。:゚・☽:゚・⋆。✰⋆。:゚・

この小説は、心に灯る
小さな明かりのようだと思う。
その光は儚く揺らめくが
それでも読んだ人の心の中で
消えることなく輝くのでは
ないだろうか……。

金原さんの描く世界は
私たちが見落としがちな
傷の中に咲く柔らかな花を
見せてくれる。
臆病であること
それは罪ではない。
それどころか、
臆病であるからこそ
世界は鮮やかに見えるのだと
そっと教えてくれる。

読後、私の中に芽生えたのは
恐れと共に歩むための
小さな勇気。
そのあたたかさと温もりを
そっと抱きしめながら
この不確かな世界を
生きていこうと思う。

✰⋆。:゚・☽:゚・⋆。✰⋆。:゚・☽:゚・⋆。✰⋆。:゚・

また一方で、
この物語はクスッと笑える
ユーモアで溢れている。
それがまた
大きな魅力のひとつだ。

狂気の男かと思いきや
全く狂気の男ではない
バンドボーカル
“かさましまさか“

ホスクラ通いの20代パリピ編集者
“平木直理(ひらきなおり)“

登場人物の名前も個性的だ。
思わず「えっ?嵩まし?まさか!」と
呟いてしまうのは間違いない。
主人公の心の中のツッコミも
とても面白くて
サクサクと読めてしまう。

登場人物たちの
常識の壁をぶち壊すような
あたたかさは
傷口を縫う針のようで
読み終わるのが寂しくなった。
しばらくはこの優しい世界に
浸っていたかった。

だってわたしも
ひょっとしてあなたも?
ナチュラルボーンチキン
かもしれないから……。

✰⋆。:゚・☽:゚・⋆。✰⋆。:゚・☽:゚・⋆。✰⋆。:゚・

よろしければ
あなたも是非
この本を
手に取ってみてくださいね。

素晴らしい
読書の時間を
お過ごしください。

おしまい。

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あらすじ

新しい世界を見せてくれーー。
ルーティンを愛する
45歳事務職×ホスクラ通いの20代
パリピ編集者。
同じ職場の真逆のタイプの女から
導かれて出会ったのは、
忘れかけていた本当の私。

「この物語は、中年版
『君たちはどう生きるか』
です。」ーー金原ひとみ

仕事と動画とご飯というルーティン。
それが私で、私の生活だ。
自分には何もない。(本文より)

毎日同じ時間に出勤退勤し、
同じようなご飯とサブスク動画を
詰め込む「ルーティン人生」を送る、
45歳一人暮らしの「兼松書房」
労務課勤務・浜野文乃(はまのあやの)。
ある日、上司の指示で、
「捻挫で三週間の在宅勤務」を
続ける編集者・平木直理(ひらきなおり)の
自宅へ行くと、そこにはホストクラブの
高額レシートの束や、
シャンパングラスと生ハム、
そして仕事用のiPadが転がっていてーー。

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慣れきった日常に光を与える、
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著者紹介

金原ひとみ(かねはら・ひとみ)
1983年東京都生まれ。
2003年に『蛇にピアス』で
すばる文学賞を受賞しデビュー。
翌年同作で芥川賞を受賞。
10年『TRIP TRAP』で織田作之助賞、
12年『マザーズ』でBunkamura
ドゥマゴ文学賞、
20年『アタラクシア』で渡辺淳一文学賞、
21年『アンソーシャル ディスタンス』で
谷崎潤一郎賞、
22年『ミーツ・ザ・ワールド』で
柴田錬三郎賞を受賞。
他の著書に『AMEBIC』、
『オートフィクション』、
『fishy』、
『パリの砂漠、東京の蜃気楼』、
『デクリネゾン』、
『腹を空かせた勇者ども』、
『ハジケテマザレ』など。

(Amazonより)

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