『有頂天家族』森見登美彦/おすすめ本!あらすじ感想

目次

あらすじ

・有頂天家族 第1巻

第20回山本周五郎賞受賞第一作!
著者が「今まで一番書きた
かった作品」と語る渾身の作。
偉大なる父の死、
海よりも深い母の愛情、
おちぶれた四兄弟……
でも主人公は狸?!

時は現代。
下鴨神社糺ノ森には
平安時代から続く
狸の一族が暮らしていた。

今は亡き父の威光消えゆくなか、
下鴨四兄弟はある時は
「腐れ大学生」、
ある時は「虎」にと
様々に化け、京都の街を
縦横無尽に駆けめぐり、
一族の誇りを保とうとしている。
敵対する夷川家、
半人間・半天狗の「弁天」、
すっかり落ちぶれて
出町柳に逼塞している
天狗「赤玉先生」――。
多様なキャラクターたちも魅力の、
奇想天外そして
時に切ない
壮大な青春ファンタジー。

(有頂天家族第1巻より
ソース:Amazon)

・有頂天家族第2巻
二代目の帰朝

阿呆の道よりほかに、
我を生かす道なし。
――待ちに待った
「毛玉物語」再び!

TVアニメ化され、
累計32万部突破した
大ベストセラー
『有頂天家族』。
森見史上、最も壮大で、
最も愛の溢れる”
あの物語”の第二幕。

狸の名門・下鴨家の
面白主義の狸、矢三郎は、親譲りの無鉄砲で
子狸の頃から顰蹙ばかり買っている。
皆が恐れる天狗や人間にもちょっかいばかり。

頼りない兄弟たち、
底意地悪いライバル狸、
人間の美女にうつつをぬかす落ちぶれ天狗と
その美女に
翻弄されながらも
しかしまぁまぁ、
愉快に暮らしていた。

そんなある日、老いぼれ天狗・赤玉先生の跡継ぎ
〝二代目〟が英国より帰朝すると、
平和な街の気配が一変。
天狗親子は大喧嘩、
狸たちは覇権争い、

狸を喰う、
人間の悪食集団
「金曜俱楽部」は、
恒例の狸鍋の具を探しているし、

おまけにあちこちで
多発する片思い……と、
平和な日々はどこへやら……。

京都の街は混迷を極める。

矢三郎の「阿呆の血」が騒ぐ!

一族の誇りをかけて、
尊敬する師、
愛する者たち、
そして毛深き命を守れ!
愛おしさと切なさで
落涙必至の感動巨編。

――天下無敵、
融通無碍。史上、
最も毛深い京都絵巻。――

(有頂天家族第2巻
二代目の帰朝 より
ソース:Amazon)

感想

「面白きことは良きことなり」
その一言が、登場人物の
生き様を照らしている__。
そんな粋な物語だった。

京都を舞台にして、
狸、天狗、人間が交錯する、
独特な世界を描いた、
奇想天外なファンタジーなのだが、
いやはや、まことに面白い!
わくわくと愉快に、
この物語と共に時を共有した。

そしてこの書は一見、
愉快な狸たちの日常を、
描いているようでいて、
実は「家族」「誇り」「生と死」といった
普遍的なテーマが
織り込まれているのである。
ユーモラスな中にも、
家族を想う温かさや、
失われた者への哀しみが潜んでおり、
心に深く染み渡るのだ。
まさに笑いあり、涙ありの傑作だ。

ところで実は、
わたしはアニメを先に見た。
そしてあっという間に、
ミステリアスな美女
「弁天」のファンになった。
どのキャラクターも魅力的で、
そしてイケメンが揃っているのだが、
その並いるイケメンを差し置いて、
弁天ファンになってしまったのだ。

強く聡明でありながら、
時として涙を流す。
そして近づけば、
火傷をするかもしれない
恐ろしさを秘めた
美しい人「弁天」__。

アニメでは極めて自由闊達であるが、
小説では、黒髪の乙女のような
可憐さもあり、
わたしの頭の中では
良きところが合体し、
もはや、無敵美女に仕上がってしまった。

彼女が、この抗い難い吸引力を持って、
この物語に深みをもたらしているのは
間違い無いだろう。
個人的には、影の主人公と言っても
過言では無いと思っている。

そして__、
この、愉快にして切ない
不思議な物語は
「面白きことは良きことなり」
という生き方の美しさを、
そっと教えてくれるのだ。

笑いと涙が、
紙一重の距離で
胸をかすめるこの名作は、
これからもわたしの心に、
いつまでも優しく残るだろう__。

Amazonオーディブルを無料体験してみる

「Audible (オーディブル)」は

Amazonが提供する
「書籍を朗読した音声」の配信サービス

(Amazonが提供する聞く読書、
オーディブル。
オーディブルはラジオ感覚で聞けて
とっても便利です。
私は家事をしながら聞いています。
今ではすっかり家事の時間が
楽しみに変わりました。
おすすめです!)

概要

『有頂天家族』(うちょうてんかぞく)は、
森見登美彦による日本の小説。
のちにラジオドラマ、テレビアニメ、
漫画、舞台、人形芝居など
幅広いメディアミックスがなされている。

森見作品初の動物が主人公の小説で、
2017年3月時点で
シリーズ累計発行部数は55万部を
記録している。
2008年にラジオドラマ化、
2013年にテレビアニメ化され、
テレビアニメは2017年に
続編が放送された。
2013年には漫画化されている。

2014年と2024年に二度舞台化され、
2015年と2021年に二度
人形芝居が上演されている。

(ソース:ウィキペディア)

✰⋆。:゚・☽:゚・⋆。✰⋆。:゚・☽:゚・⋆。✰⋆。:゚・

・『有頂天家族』
幻冬舎より2007年9月25日に
単行本が刊行された。
本作は3部作となる予定の
「たぬきシリーズ」の第1部に当たる。
2010年8月5日に幻冬舎文庫版が
刊行された。

・『有頂天家族 二代目の帰朝』
幻冬舎 より2015年2月26日に
単行本が刊行された。
2017年4月5日に
幻冬舎文庫版が刊行された。

「たぬきシリーズ」の第2部に当たり、
巻末に第3部の予告がなされている。

(ソース:ウィキペディア)

著者紹介

森見 登美彦(もりみ とみひこ、
1979年〈昭和54年〉1月6日 – )は、
日本の小説家、随筆家。
奈良県生駒市出身、奈良市在住。

京都大学農学部生物機能科学科
応用生命科学コースを卒業。
在学中は体育会の
ライフル射撃部に所属し、
研究室では竹を研究対象としていた。

小学校2、3年生の時に
友人と作った紙芝居がきっかけで
原稿用紙に小説を書くようになり、
高校生で小説家を目指す。
大学時代に小説を書く基礎として
日本の近代文学を多読し、
表現などに影響がある。

1998年4月に京都大学農学部に入学し、
四畳半生活を開始。
ライフル射撃部に入部し
『太陽の塔』誕生のきっかけとなる重要人物・盟友の明石氏と出会う。

大学4回生に進学した2001年の
ゴールデンウィークごろに登校拒否となり、夏ごろに父のアドバイスに従い
英国ロンドンに1カ月語学研修に渡り、
以降1年間大学を休学する。
翌年の夏に休学を解除し
大学院に進む直前の晩秋から春にかけて
書き上げた『太陽の塔』で、
第15回日本ファンタジーノベル大賞を受賞、小説家としてデビューする。
ペンネームの由来は、
本名の姓「森見」に、
古事記に登場する故郷・
生駒市所縁の人物である
長髄彦の異名「登美彦」を合わせたもの。

2004年初春、大学院で研究する傍ら
『四畳半神話大系』の執筆を開始し
12月に刊行。
大学院卒業後は
国立国会図書館に就職し、
国立国会図書館関西館に勤務する傍ら
兼業作家として執筆活動を続け、
2007年に『夜は短し歩けよ乙女』で、
山本周五郎賞を受賞、
第137回直木三十五賞(2007年上期)候補、2007年第4回本屋大賞(2位)に
選定され人気作家として
その名を周知されるようになる。

4年目から東京勤務となり
図書館での業務が重きを増したことで
2010年秋に退職し、専業作家となる。
同年12月に『ペンギン・ハイウェイ』で
第31回日本SF大賞を受賞するが、
連載を抱えすぎて行き詰まり、
2011年夏に休筆して故郷の奈良に帰る。
その後、1-2年に1冊のペースで
単行本化されていなかった作品や
中断していた作品を大幅に
書き直しながら刊行するが、
何作品かはそのまま途絶している。
そのような状況下で
「小説とは何か」という大きな観点で
書き上げた『熱帯』が
2019年に3回目の直木賞候補作となり、
第6回高校生直木賞を受賞。
本人は『熱帯』の完成をもって
2011年の全休載の後始末は
終了したとしている。
2011年の行き詰まり以後、
13年間一種のスランプで、
「森見登美彦の書くものはこういうものだ」
という自意識に縛られ、
意識的に書くと「素直な小説」にならず
苦しんでいたが、着想から7年がかりの
『シャーロック・ホームズの凱旋』を
2024年に発表、スランプに
もがき苦しんでいた自分の姿を
作品に投影し、新たな境地を切り開く。

(ソース:ウィキペディア)

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次