『さみしい夜のページをめくれ』古賀史健/おすすめ本!あらすじ

目次

概要

\\大人気! 
シリーズ累計16万部突破!//

不確かな、広い世界との
人間関係を築く本。

糸井重里 推薦

「こんな本があったらよかったのに。
こんな大人に会いたかったのに。
それをまず作者たちは思ったわけだ。
そして、ほんとうに書いて作った。

すべてのこどもと、すべてのおとな。
すべての読者と、すべての作者。
すべての遊びと、すべての学び。
ぜんぶを満足させる
テーマパークのような本が、
ここにあるよ」

ーーーーー

『嫌われる勇気』古賀史健が
はじめて13歳に向けて
書き下ろしたベストセラー
『さみしい夜にはペンを持て』の
第二弾。

今作のテーマは「読む」こと。

*****

主人公の、うみのなか中学校、
3年生タコジローは
今まさに、進路に迷っていた。

「どうして勉強しなきゃいけないの?」
「ほんとにこのバスでよかったのかな」

そんなとき、おまつりの帰りに、
あやしいヒトデの占い師に出会う。

「そこに座りな。占いに来たんだろ?」

その屋台は、本の中のことばで、
占ってくれる店だった――。

・さみしさは
分かち合うことができない
・どこで学ぶかよりも大切な
「だれに学ぶか」
・ゲームと本はどこが違う?
・なぜ本の世界に入っていけないのか
・くらべクラゲとそれでクラゲ
・自分を耕すとは、どういうことか
・本を選ぶところから
「ひとり」ははじまる
・ぼくたちはたくさんの
「自分」を生きている

*****
絵/ならの
(ソース:Amazon)

(内容説明)
ぼくだって
ぼくを選びなおすことは、
できるはずだ―。
うみのなか中学校3年生の
タコジローは、進路に悩んでいた
ある日、ヒトデの占い師に
呼び止められる。
本棚から泳いでくる本。
まぶしく光ることば。
仲間たちとの出会い。
そして人生の転換点となる、
とある場所に連れて行かれた
彼らは―。
真夜中の心に光が差し込む、
読書潜水物語。
「世界との人間関係」を築く本。
目次
1章 信じられるおとなを探して
2章 ぼくたちは本に映る自分を読んでいる
3章 ひとりの夜に扉は開く
4章 「くらべクラゲ」と「それでクラゲ」
5章 本を選ぶことは、あしたの自分を選ぶこと
6章 本棚のなかに描かれてゆくもの
(ソース:紀伊國屋書店)

感想

気づけばカレンダーも残り数センチ。
「えっ、
まだ心の準備できてないんだけど?」
と言いつつも、12月中旬が
遠慮なく押しかけてきた。

年末のラストスパート感に押されつつ、
街はキラキラ、財布はヒラヒラ……。
ここは一旦、深呼吸して
ホットドリンク片手に
ゆるっといきましょう。

そんな中、ふと
立ち止まってしまった夜にこそふさわしい
『さみしい夜のページをめくれ』を読んだ。

この本は、読むことについての
宝箱のような本だった。

読書が好きな人、
これから始めていこうかなと思う人、
全てに、そっと寄り添って
くれるような1冊だ。

中学生向けに書かれているのだが
帯の糸井重里さんの
〝すべてのこどもと
すべてのおとな
すべての読者と
すべての作者。
すべての遊びと
すべての学び。
ぜんぶを満足させる〝

という言葉にもあるように、
大人の心にも刺さりまくりの
良書だった。

特に、個人的に印象に残ったのは、
〝怪しい占い師ヒトデ〝が
放った言葉だった。

「自分にとって、本当に大切な本を
読む時のアタシたちは、
本の中に自分を読むのさ。
まるで鏡を覗き込んで、しげしげと
自分の顔を眺めるようにね」

「いい本には必ず自分が映し出される。
そして本に書かれた言葉を頼りに、
アタシたちは自分を知っていく。
自分という深い森の中を
探検していくんだ」
(本文より)

〝本を読むことは自分を読むことなのだ〝と、
漠然と思っていたことを
明確に言葉にしてくれて、
すとんと腑に落ちた。

そして本書で紹介されている
数ある小説の中のひとつ、
〝太宰治〝の『正義と微笑』からの
一節には、
心が軽くなり
救われた気持ちになった。

「勉強して、それからけろりと
忘れてもいいんだ。
覚えることが大事なのではなくて、
大事なのはカルチベートされる
ということなんだ」

「けれども全部忘れてしまっても、
その勉強の訓練の底に一つかみの
砂金が残っているものだ。
これだ。これが尊いのだ。
勉強しなければいかん、
そうして、
その学問を生活に直接に役立てようと
あせってはいかん。
ゆったりと、
真にカルチベートされた人間になれ!
これだけだ、俺が言いたいのは」
(本文より)

この人間性の耕しの重要性が
語られることについて、
深く考えさせられると同時に、

最近、本を読んでも
すぐに忘れてしまう私は、
「忘れてしまってもいい!
ああ、もう、
なんて救いのある言葉なの!」と
台所で夕飯の支度をしながら
思わずピーラーを持つ手を止めた(笑)

そんな体たらくな私だが、
あせらず、ゆったりと、

目先の役に立つかどうかに
囚われないことを大切に
これからも本を読んでいきたいと思った。

〝純粋な喜びと好奇心を持って、
豊かな読書の森を探検するのだ〝
そう背中を押してもらえた。

本書の言葉たちが光を帯びて、
私の胸の奥をそっと照らしてくれた。

出会えて良かった素晴らしい1冊だ!

著者等紹介

古賀史健[コガフミタケ]
株式会社バトンズ代表。
1973年福岡県生まれ、
九州産業大学芸術学部卒。
1998年、出版社勤務を経て独立。
『さみしい夜にはペンを持て』は
第73回小学館児童出版文化賞
最終候補作にノミネートされた
(ソース:紀伊國屋書店)

日本のライター、
編集者、著作者、経営者。
株式会社バトンズ代表取締役社長。
岸見一郎との共著
『嫌われる勇気』シリーズで知られる

福岡県福岡市東区出身。
福岡大学附属大濠高等学校で
サッカー部に所属し、
全国高校サッカー選手権大会に
ベンチ入りした。
九州産業大学芸術学部卒業後、
出版社勤務を経て、
1998年にフリーランスライターとして独立。

ムック本や書籍の構成・編集、
著者原稿のリライトを中心に活動。

2015年、ライターの教育と
成長支援を目的に
株式会社バトンズを設立し
代表取締役に就任

インタビュー取材と文章構築を専門とし、
「ライターとは翻訳者である」
「文章はリズムで決まる」を持論とする。

若手ライター育成の講座、セミナー、
教育事業も多数実施している。

2014年、「ビジネス書大賞」
審査員特別賞を受賞
(『嫌われる勇気』『ゼロ』などの執筆、
構成に対して)

構成・編集協力を含め関わった書籍は
100冊を超え、海外での翻訳本も含め
累計発行部数は、
2025年1月時点1200万部以上に及ぶ。
(ソース:ウィキペディア)

ならの[ナラノ]
1995年生まれ。
幼児教育を専攻した後、
台湾で1年間保育士として勤める。
その後イラストレーターとして独立。書籍、広告、Web等
さまざまな分野のイラスト、
アニメーション制作を手掛ける
(本データはこの書籍が刊行された
当時に掲載されていたものです)
(ソース:紀伊國屋書店)

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