『ストーンサークルの殺人』M・W・クレイヴン/おすすめ本!感想あらすじ

2020年09月発行
早川書房
訳者: 東野さやか
582ページ
目次

感想

こんにちは。月子です。
今回ご紹介させて頂く本は
M・W・クレイヴン著作の
『ストーンサークルの殺人』です。

猟奇的殺人事件の、ショッキングで
凄惨な描写から始まる本書は
悪を追うタフな男の
ハードボイルドミステリーです。

遺体に刻まれた主人公の名前……。
謎めいた事件に
始まりから惹きつけられていきました。

秀逸な作品とは
こういうことを言うのだなぁ…と
唸らされるほど
構成が群を抜いていて
どんどん引き込まれていきます。
まさにミステリーの王道です。
ザ・ミステリー
ザ・エンターテイメントでした。
わくわくが止まらず
読み終えるのが勿体無いと
思ったほど面白かったです。

そして人間味溢れるキャラクターが
また魅力的でした。

NCA国家犯罪対策庁所属の
忖度が不得手な凄腕部長刑事
ワシントン・ポーと

IQ1200の天才なのに
世間知らずな天然女子、
ティリー分析官のコンビが最高です。
タッグものがお好きな方には
特にオススメしたいです。

凄惨な連続殺人事件とは裏腹に
コンビの絡みがホットで楽しく
本書が暗い印象にならなかったのも
キャラクターのおかげかもしれません。

そしてこの物語は
一級のミステリーであるとともに、
人というものを
陰影豊かな筆致で描いた
ヒューマンサスペンスでもあります。

思いもよらない意外な展開と
その壮絶な背景に
切なさで胸が締め付けられ
正義について考えさせられました。

✰⋆。:゚・☽:゚・⋆。✰⋆。:゚・☽:゚・⋆。✰⋆。:゚・✰⋆。:゚・☽:゚・⋆。✰⋆。:゚

本作は、イギリスでその年の
ナンバー・ワンのミステリ長篇に
与えられる最大の栄誉、
英国推理作家協会賞最優秀長篇賞
(ゴールド・ダガー)を
受賞しています。

そして、〈ワシントン・ポー〉シリーズの
第一作であります。

素晴らしいシリーズの幕開けです。

第2作「ブラックサマーの殺人」
第3作「キュレーターの殺人」と
既に邦題が3巻まで刊行されています。

ポーとティリーにまた会えると思うと
わくわくと嬉しくなります。

まことに楽しみな
大好きなシリーズものに出会えました。

よろしければ
あなたも是非
手に取ってみてくださいね。

素晴らしい
読書の時間を
お過ごしください。

おしまい。

Audible

(↑Amazonが提供する聞く読書、オーディブル。ラジオ感覚で聞けてとっても便利です。
私は家事をしながら聞いています。今ではすっかり家事の時間が楽しみに変わりました。おすすめです!)

あらすじ

英国カンブリア州に点在する
ストーンサークルで
次々と焼死体が発見された。
犯人は死体を損壊しており
三番目の被害者にはなぜか
停職中の国家犯罪対策庁の警官
ワシントン・ポーの名前と
「5」と思しき字が刻みつけられていた。
身に覚えのないポーは処分を解かれ
捜査に加わることに。
しかし新たに発見された死体は
さらなる謎を生み
事件は思いがけない展開へ…

英国推理作家協会賞最優秀長篇賞
ゴールド・ダガー受賞作。

新鋭のシリーズ第一弾。

(「BOOK」データベースより)

著者紹介

M・W・クレイヴン

イギリス・カンブリア州出身の作家。
軍隊、保護観察官の職を経て
2015年に作家デビュー。

2018年に発表した本作で、
英国推理作家協会賞最優秀長篇賞
ゴールドダガーを受賞した。

(「BOOK」データベースより)

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